
かぎ針編みを始めたいけど、どんな道具を揃えればいいか迷いますよね。
この記事を読めば、初心者がまず揃えるべき必須のかぎ針編み道具一式から、あると便利なアイテム、かぎ針や毛糸の選び方のコツ、そしておすすめの購入場所まで全てが分かります。
安心してかぎ針編みの楽しい世界へ第一歩を踏み出せるよう、必要な情報を網羅的にご紹介します。
※早速かぎ針編みを始めるときに必要な道具を知りたい方は【目次2.これだけは揃えたい かぎ針編み初心者の必須道具】より読まれてくださいね。
1. かぎ針編みを始める前に知っておきたいこと
かぎ針編みは、一本のかぎ針と糸さえあれば、手軽に始められる魅力的な手芸です。
「編み物」と聞くと難しそう…と感じるかもしれませんが、基本的な編み方をいくつか覚えるだけで、驚くほど多彩な作品を生み出すことができます。
この章では、かぎ針編みの魅力と、初心者の方が最初に挑戦しやすい作品例をご紹介します。
あなたの「作りたい!」という気持ちを後押しし、かぎ針編みの世界の扉を開くお手伝いができれば幸いです。
1.1 かぎ針編みの魅力とは

かぎ針編みには、たくさんの魅力が詰まっています。なぜ多くの人がかぎ針編みに夢中になるのか、その理由を探ってみましょう。
- 手軽に始められる:かぎ針、毛糸、はさみといった最小限の道具でスタートできます。特別な作業スペースも必要なく、リビングのソファや移動中の電車の中など、ちょっとしたスペースと時間があればどこでも楽しめます。
- 創造性を豊かに表現できる:毛糸の色や素材、編み方の組み合わせは無限大。自分のアイデアを形にし、世界に一つだけのオリジナル作品を作り上げる喜びは格別です。シンプルな編み方でも、色を変えるだけで全く違う表情の作品が生まれます。
- 達成感と実用性を兼ね備える:一つの作品が完成したときの達成感は、何物にも代えがたいものがあります。さらに、コースターや帽子、バッグなど、自分で作ったものが日常生活で役立つのも大きな魅力。大切な人への心のこもったプレゼントとしても喜ばれます。
- リラックス効果と癒やしの時間:一定のリズムで編み進める作業は、心を落ち着かせ、集中力を高めます。無心になって編む時間は、日々の忙しさやストレスを忘れさせてくれる、瞑想にも似たリラックス効果があると言われています。
- スキマ時間を有効活用できる:家事の合間や寝る前の少しの時間など、細切れの時間を有効に使えるのもかぎ針編みの良いところ。少しずつ編み進めることで、日々の小さな楽しみが積み重なり、やがて大きな作品へと繋がります。
- 脳の活性化にも貢献:指先を細かく使う作業は脳に適度な刺激を与え、編み図を読み解くことは思考力を養います。楽しみながら脳のトレーニングにもなるため、幅広い年齢層の方におすすめできる趣味です。
1.2 かぎ針編みでどんなものが作れるの 初心者向け作品例
「かぎ針編みで何が作れるの?」と疑問に思う方もいるでしょう。実は、初心者の方でも気軽に挑戦できて、実用的なアイテムや可愛い小物をたくさん作ることができます。ここでは、最初の一歩としておすすめの作品例をいくつかご紹介します。これらの作品を通して、基本的な編み方を楽しくマスターしていきましょう。
作品例 | 特徴 | おすすめ毛糸の素材 | 主に練習になる編み方 |
---|---|---|---|
コースター・ハンカチ | 小さく短時間で完成し、達成感を得やすいです。平らに編む練習に最適で、何枚か作って色やデザインの違いを楽しむのも良いでしょう。 | コットン毛糸、アクリル毛糸 | 鎖編み、細編み、長編み |
アクリルたわし(エコたわし) | 実用的で編み目が多少不揃いでも目立ちにくいため、気負わず練習できます。アクリル毛糸の繊維が汚れを絡め取るので、洗剤の使用を減らせる環境に優しいアイテムです。 | アクリル毛糸(並太~極太) | 細編み、長編み、うね編み |
シュシュ | 少ない毛糸で簡単に作れるヘアアクセサリー。直線編みだけで可愛らしく仕上がるので、プレゼントにも人気です。ゴムを通して輪にする作業も経験できます。 | コットン毛糸、毛足の短いファンシーヤーン、サマーヤーン | 鎖編み、細編み、長編み(フリル部分) |
ミニポーチ・巾着袋 | 平面から立体的な袋状に編む練習になります。リップクリームやイヤホンなど、小物をまとめるのに便利です。紐を通す部分の作り方も学べます。 | コットン毛糸、アクリル毛糸、麻ひも(ジュート) | 細編み、中長編み、長編み、引き抜き編み |
モチーフ編み(単体・複数) | 四角や円形などの小さなパーツ(モチーフ)を編み、それを繋ぎ合わせることで大きな作品も作れます。まずは1枚のモチーフを編んでみましょう。色合わせの楽しさも魅力です。 | コットン毛糸、ウール毛糸(並太) | 鎖編み、細編み、長編み、モチーフのつなぎ方 |
簡単なあみぐるみ(ボール型など) | 立体的に編む楽しさを体験できます。まずは丸いボールのような簡単な形から挑戦し、徐々に動物などの形にステップアップしていくと良いでしょう。「わ」の作り目や増し目・減し目を覚えるのに最適です。 | アクリル毛糸、コットン毛糸(あみぐるみ用など) | 細編み(「わ」の作り目、増し目、減し目) |
これらの作品は、かぎ針編みの基本的な技術を習得するのに役立ちます。
最初は簡単なものから始め、少しずつステップアップしていくのが上達への近道です。
編み図の見方や糸の始末の仕方など、基本的な知識も合わせて学ぶことで、よりスムーズに作品作りを楽しめるようになるでしょう。
2. これだけは揃えたい かぎ針編み初心者の必須道具

かぎ針編みを始めるにあたって、「どんな道具を揃えたらいいの?」と迷う方も多いのではないでしょうか。
ここでは、かぎ針編みを楽しむために最低限必要な基本的な道具と、それぞれの選び方のポイントを詳しく解説します。
これらの道具があれば、すぐにでもかぎ針編みの世界に飛び込めますよ。
2.1 かぎ針選びの基本 かぎ針編み道具の中心
かぎ針編みの主役は何と言っても「かぎ針」です。
かぎ針の選び方ひとつで、編みやすさや作品の仕上がりが大きく変わることもあります。
自分に合った一本を見つけるための基本を押さえておきましょう。
2.1.1 かぎ針の号数 初心者向けは何号から
かぎ針には「号数」というサイズ表記があり、数字が大きくなるほど針軸が太くなります。
初心者が最初に選ぶかぎ針の号数は、使用する毛糸の太さに合わせるのが基本です。
一般的に、練習用としてよく使われる並太毛糸には、5/0号(ごぜろごう)から7/0号(ななぜろごう)あたりがおすすめです。
これらの号数は、編み目が適度な大きさで見やすく、針の操作もしやすいため、最初の練習に最適です。
毛糸のラベルには、その毛糸に適したかぎ針の号数が記載されていることが多いので、購入前に必ず確認しましょう。
かぎ針の号数と針軸の太さ(ミリメートル)の対応は以下の通りです。メーカーによって若干の差がある場合もありますが、一般的な目安として参考にしてください。
かぎ針の号数 | 針軸の太さ (mm) | 主な用途・毛糸の目安 |
---|---|---|
2/0号 | 2.0mm | レース糸(太)~中細毛糸 |
3/0号 | 2.3mm | 中細毛糸~合太毛糸 |
4/0号 | 2.5mm | 合太毛糸 |
5/0号 | 3.0mm | 並太毛糸(初心者におすすめ) |
6/0号 | 3.5mm | 並太毛糸(初心者におすすめ) |
7/0号 | 4.0mm | 並太毛糸~極太毛糸(初心者におすすめ) |
8/0号 | 5.0mm | 極太毛糸 |
10/0号 | 6.0mm | 極太毛糸~超極太毛糸 |
まずは、並太毛糸とそれに合う5/0号、6/0号、7/0号のいずれかから始めてみるのが良いでしょう。
2.1.2 かぎ針の素材 金属製やグリップ付きなど
かぎ針の素材も編み心地に影響します。代表的な素材とその特徴は以下の通りです。
- 金属製(アルミ、ステンレスなど):滑りが良く、糸がスムーズに動くため編みやすいのが特徴です。比較的安価で手に入りやすく、耐久性もあります。ただし、細いものは長時間使用すると手が痛くなることもあります。※おすすめ商品①→ハマナカ アミ編み方かぎ針・おすすめ商品②→Clover かぎ針 両かぎ 5/0-7/0・おすすめ商品③→チューリップ(Tulip) クラシック1 かぎ針7点セット
- グリップ付き(シリコン、ラバー、エラストマーなど):金属製の針先に、持ちやすいように設計されたグリップが付いているタイプです。クローバー社の「アミュレ」や「ペン-E」、チューリップ社の「エティモ」などが有名です。手にフィットしやすく、長時間編んでも疲れにくいため、初心者の方には特におすすめです。カラフルで可愛いデザインが多いのも魅力です。※おすすめ商品①→Clover カギ針「Amure:アミュレ」 ・おすすめ商品②→クロバー(Clover) かぎ針「 ペンE」・おすすめ商品③→Tulip チューリップ 『ETIMO Red(エティモレッド) クッショングリップ付きかぎ針 6/0号 』
- 竹製・木製:軽くて温かみのある手触りが特徴です。静電気が起きにくく、手に馴染みやすいですが、金属製に比べると滑りはやや劣る場合があります。※おすすめ商品→ハマナカ「アミアミ」 竹かぎ針
- プラスチック製:非常に軽く、安価なものが多いです。主に太い号数のかぎ針(ジャンボかぎ針)に見られます。
初心者のうちは、長時間編んでも手が疲れにくいグリップ付きのかぎ針を選ぶと、編み物を続けやすくなるでしょう。
多くの手芸店で試し持ちができる場合があるので、実際に手に取って感触を確かめてみるのも良い方法です。
2.1.3 初心者向けかぎ針セットという選択肢
よく使う号数のかぎ針が数本と、場合によってはとじ針やハサミ、ケースなどが一緒になった「かぎ針セット」も販売されています。
単品で揃えるよりも割安になることが多く、統一感のあるデザインで道具を揃えられるのがメリットです。
これから本格的にかぎ針編みを始めたい方にとっては便利な選択肢となります。
選ぶ際は、自分が必要とする号数(特に5/0号~7/0号あたり)が含まれているか、グリップの素材や形状が自分に合いそうかなどを確認しましょう。
※おすすめ商品①→Clover カギ針2号ー10号(グリップ式)「アミュレ」セット・おすすめ商品②→Tulip チューリップ『ETIMO Red(エティモレッド) かぎ針セット 赤』 (かぎ針1号-8号・とじ針・ものさし・ケース付き)・おすすめ商品③→Tulipチューリップ「 ETIMO Roseエティモロゼ 」(2号-10号・手芸ハサミ・とじ針・ケース付き)
2.2 毛糸選びのポイント かぎ針編み初心者の味方

毛糸は作品の印象を大きく左右するだけでなく、編みやすさにも関わってきます。初心者のうちは、扱いやすい素材と太さの毛糸を選ぶことが上達への近道です。色とりどりの毛糸の中から、お気に入りの一つを見つけましょう。
2.2.1 素材で選ぶ アクリル毛糸やコットン毛糸
毛糸には様々な素材があります。初心者におすすめの代表的な素材は以下の通りです。
- アクリル毛糸:安価で手に入りやすく、発色が豊かで色の種類も豊富です。丈夫で洗濯にも比較的強く、練習用に最適です。アクリルたわし(エコたわし)作りにもよく使われます。デメリットとしては、天然素材に比べて肌触りが硬め(キシキシ感)のものがあったり、毛玉ができやすいことがあります。
- コットン毛糸:肌触りが良く、吸水性に優れているため、さらっとした仕上がりになります。ベビー用品や春夏向けの小物(コースター、バッグなど)に適しています。伸縮性が少ないため、編む際に少し力が必要な場合がありますが、編み目がはっきり出てきれいです。
- ウール毛糸:羊毛から作られ、保温性が高く、柔らかくて温かみのある風合いが特徴です。冬物のマフラーや帽子、ウェアなどに適しています。高品質なものは肌触りも良いですが、価格が高めになる傾向があります。洗濯で縮みやすいものもあるので注意が必要です。
まずは、練習用として手頃な価格のアクリル毛糸か、肌触りの良いコットン毛糸から始めるのがおすすめです。編むものに合わせて素材を選べるようになると、作品の幅も広がります。
2.2.2 太さで選ぶ 初心者におすすめの毛糸の太さ
毛糸には様々な太さがあり、細い順に極細、合細(あいぼそ)、中細(ちゅうぼそ)、合太(あいぶと)、並太(なみぶと)、極太(ごくぶと)などと呼ばれます。初心者の方には「並太」の毛糸が最もおすすめです。理由は以下の通りです。
- 編み目が見やすい:ある程度の太さがあるため、一目一目がはっきりと見え、編み間違いにも気づきやすいです。
- 扱いやすい:細すぎず太すぎないため、かぎ針で糸を拾いやすく、スムーズに編み進められます。
- 作品が早く仕上がる:細い糸に比べて、同じ編み目数でも早く面積が広がるため、達成感を得やすいです。

毛糸のラベルには、太さの目安(並太など)や、1玉あたりの重さ(グラム数)と長さ(メートル数)、適合するかぎ針の号数などが記載されています。購入する際は必ずラベルを確認し、使用するかぎ針に合った太さの毛糸を選びましょう。
2.3 糸切りはさみ 手芸用がおすすめのかぎ針編み道具
編み始めや編み終わり、糸の色を変える際などに毛糸を切るために使います。
切れ味が良く、先が細くて小回りの利く手芸用のはさみがおすすめです。
一般的な工作用のはさみでも代用できますが、手芸用のはさみは糸が逃げにくく、細かい部分もきれいにカットできます。
クローバーやKAWAGUCHI(河口)などの手芸メーカーから様々な種類のものが販売されています。
持ち運びに便利なキャップ付きのものを選ぶと安全です。
100円ショップでも手に入りますが、長く使うことを考えると、やはり手芸専用のものが良いでしょう。
2.4 とじ針 糸始末の必需品となるかぎ針編み道具
編み終わった後の糸の始末や、複数の編み地(モチーフなど)をはぎ合わせる際に使います。
毛糸用のとじ針は、針穴が大きく、針先が丸くなっているのが特徴で、編み目を割らずにスムーズに糸を通すことができます。
毛糸の太さに合わせて、とじ針の太さや針穴の大きさを選びます。
太・中・細の数種類がセットになったものが便利で、金属製のほか、プラスチック製のものもあります。
これもかぎ針編みには欠かせない道具の一つです。
※おすすめ商品→Clover とじ針セット CHIBI (ちび) 極細毛糸から超極太毛糸まで対応したとじ針4本セット・ケース付き
2.5 段数マーカー 編み目リングとも呼ばれる便利なかぎ針編み道具
段数マーカー(またはステッチマーカー、編み目リング)は、段の編み始めや編み終わり、模様編みの特定の箇所などに印を付けるために使う小さな道具です。
特に円編みや複雑な模様を編む際には、どこが編み始めか分からなくなったり、目数を間違えたりするのを防ぐのに役立ちます。
ロックできる安全ピンのような形状のものや、C字型で編み目に引っ掛けるリングタイプのものなどがあります。
初心者の方は、編み間違いを防ぎ、スムーズに編み進めるためにぜひ用意しておきたいアイテムです。
プラスチック製のカラフルなものが多く、数個セットで販売されています。
※おすすめ商品①→Clover ステッチマーカー(一時的な目印としても使える2wayタイプのロック式段数マーカー)・おすすめ商品②→Clover 段数マーカー
3. あると格段に便利 かぎ針編みのお助けアイテム集

かぎ針編みをより快適に、そして作品のクオリティをさらに高めるためには、必須道具に加えていくつかのお助けアイテムがあると非常に便利です。
ここでは、初心者の方でも「持っていてよかった!」と思える、選りすぐりのアイテムをご紹介します。
これらを活用することで、編み物の楽しさが一層広がることでしょう。
3.1 メジャー 作品サイズを測るために
かぎ針編みで作品を作る際、編み図通りのサイズに仕上がっているかを確認するためにメジャーは欠かせません。
特にウェアやバッグなど、寸法が重要な作品では必須アイテムと言えるでしょう。
手芸用のメジャーは、柔らかくて曲面にもフィットしやすく、編み地の長さを正確に測るのに適しています。
素材は、伸び縮みしにくいグラスファイバー製のものがおすすめです。
150cm程度の長さがあれば、ほとんどの作品に対応できます。
ゲージを測る際にも使用しますが、より正確なゲージ測定には専用の編み物ゲージがあると便利です。
選ぶ際のポイント:
- 素材:グラスファイバー製(伸び縮みしにくい)
- 形状:巻き尺タイプ(コンパクトに収納可能)
- 目盛り:両面にcmとインチ表記があると海外の編み図にも対応しやすいですが、まずはcm表記がはっきり見やすいものを選びましょう
※おすすめ商品①→清原(KIYOHARA) サンコッコーシリーズ 手芸用品 グラスメジャー 長さ150cm・おすすめメジャ②→クロバー(Clover) 色分けオートメジャー 1.5m
3.2 編み物ゲージ 作品の仕上がりを左右する
編み物ゲージ(ニッティングゲージ、ゲージメジャーとも呼ばれます)は、編み図に指定されたゲージ(標準的な編み目の密度)で編めているかを確認するための専用道具です。
ゲージが異なると、作品のサイズが編み図通りにならず、大きすぎたり小さすぎたりする原因になります。
特に、ウェアなどサイズ感が重要な作品を作る前には、必ず試し編みをしてゲージを測りましょう。
編み物ゲージには、10cm四方などの窓が開いており、その窓を試し編みした編み地に当てて、窓の中に入る目数と段数を数えます。
これにより、自分の編み加減を客観的に把握し、必要であればかぎ針の号数を変更するなどの調整ができます。
また、かぎ針の太さを確認するための穴(号数スケール)が付いているタイプもあり、持っているかぎ針の号数が分からなくなった時にも役立ちます。
3.3 ほつれ止め液 糸の処理をきれいに
編み終わりの糸始末をする際、特にアクリル毛糸や滑りやすい素材の糸は、糸の先端がほつれてくるのを防ぐためにほつれ止め液が役立ちます。
糸端に少量塗布するだけで、乾燥後は透明になり目立ちにくく、糸の処理をきれいに仕上げることができます。洗濯可能なタイプを選べば、作品を長く愛用する上でも安心です。
また、ボタン付け糸の結び目や、刺繍糸の端など、編み物以外の手芸でも幅広く活用できる便利なアイテムです。
使用する際は、つけすぎに注意し、換気をしながら作業しましょう。
※おすすめ商品→KAWAGUCHI ピケ ほつれ止め 33ml
3.4 編み物用まち針 仮止めに役立つ道具
モチーフつなぎや、袖や身頃といったパーツ同士をはぎ合わせる際に、編み地を一時的に固定しておくために編み物用まち針があると非常に便利です。
一般的な洋裁用のまち針よりも、編み地を傷めにくいように先が少し丸くなっていたり、頭が大きく持ちやすい形状になっていたりします。
均等な間隔でパーツを合わせる際や、縁編みをする時の目印としても活用できます。
3.5 かぎ針ケース 道具の整理整頓に役立つアイテム
かぎ針編みを始めると、かぎ針の種類が増えたり、とじ針や段数マーカーといった小物が散らばりがちになったりします。
そんな時に役立つのが、かぎ針ケースです。かぎ針や関連する小物をまとめて収納・整理でき、使いたい道具をサッと取り出せるので作業効率が向上します。
また、道具の紛失を防ぎ、持ち運びにも便利です。
かぎ針ケースには様々なタイプがあります。
ケースのタイプ | 特徴 | おすすめポイント |
---|---|---|
ロールタイプ | 布製で、かぎ針を一本ずつ差し込んで巻き物のように収納するタイプ。 | コンパクトにまとまり、かさばりにくい。かぎ針同士がぶつかりにくい。 |
ポーチタイプ | ファスナーやボタンで開閉するポーチ型。ポケットや仕切りがあるものが多い。 | かぎ針以外の小物も一緒に収納しやすい。デザインが豊富。 |
ボックスタイプ | 硬めの素材で作られた箱型。仕切りが細かくついているものもある。 | たくさんの道具を整理して収納できる。自宅での保管に向いている。 |
自分の持っている道具の量や、持ち運びの頻度、好みのデザインなどを考慮して、最適なケースを選びましょう。
お気に入りのケースを見つけると、編み物のモチベーションもさらにアップします。
4. かぎ針編み道具はどこで買う?初心者向け購入場所ガイド

かぎ針編みを始めるにあたり、必要な道具をどこで購入すれば良いか迷いますよね。
ここでは、かぎ針編み初心者の方に向けて、道具が購入できる主な場所とそれぞれの特徴、メリット・デメリットを詳しくご紹介します。
ご自身の目的やライフスタイルに合わせて、最適な購入場所を見つけて、楽しいかぎ針編みライフをスタートさせましょう。
4.1 手芸専門店:品揃え豊富でアドバイスも期待できる
手芸専門店は、専門的な知識を持つスタッフに相談しながら、実際に商品を手に取って選びたい初心者の方に最もおすすめの購入場所です。
かぎ針や毛糸の種類が豊富で、質感や色味を直接確認できるのが大きなメリットです。
編み物に関する疑問点をその場で解消できるのも心強いでしょう。
代表的な手芸専門店としては、「ユザワヤ」、「オカダヤ」、「Tokaiクラフトハートトーカイ(トーカイクループ)」などが全国的に知られています。
これらの店舗では、初心者向けの道具セットや、特定の作品を作るための材料が揃った手作りキットが販売されていることも多く、何から揃えれば良いかわからない方でも安心してスタートできます。
また、編み図の取り扱いや、時にはかぎ針編みのワークショップが開催されていることもあり、かぎ針編みの世界をより深く楽しむきっかけも見つかるかもしれません。
それぞれの公式ホームページはこちらです。
- ユザワヤhttps://www.yuzawaya.co.jp
- okadaya(オカダヤ)https://www.okadaya.co.jp/shop/c/c10/?srsltid=AfmBOopGfgkUrd9AHEO1kNGAAGT7hx9EsGnLwDQ-C3t5JV7r3EfGy0mQ
- Tokai(クラフトハートトーカイ)https://www.crafthearttokai.jp
4.1.1 手芸専門店のメリット・デメリット
項目 | 内容 |
---|---|
メリット | ・専門知識のある店員に直接相談でき、的確なアドバイスをもらえる ・かぎ針の持ちやすさや毛糸の質感・色味などを実際に手に取って確認できる ・高品質な道具や、多種多様な毛糸(素材、太さ、色)が豊富に揃っている ・初心者向けのスターターセットや便利な編み物用具が見つかりやすい ・編み物に関する書籍や詳しい編み図も一緒に探せる |
デメリット | ・100円ショップや一部オンライン通販と比較すると、価格がやや高めになる傾向がある ・店舗が都市部に集中しているなど、お住まいの地域によってはアクセスしにくい場合がある |
特に、かぎ針のグリップの握り心地や、毛糸の肌触り、編みやすさといった点は、実際に試してみないとわからない部分です。
最初の道具選びで失敗したくない、長く使える良いものを揃えたいと考える初心者の方は、一度足を運んでみる価値が十分にあるでしょう。
4.2 100円ショップ:まずは試したいかぎ針編み初心者向け
「続くかわからないけど、まずは少しだけ道具を揃えてかぎ針編みを体験してみたい」という方や、初期費用をできるだけ抑えたい初心者の方にとって、100円ショップは非常に魅力的な選択肢です。
「ダイソー(DAISO)」、「セリア(Seria)」、「キャンドゥ(CanDo)」といった大手100円ショップでは、近年手芸用品のラインナップが充実しており、かぎ針編みに必要な基本的な道具も手軽に入手できます。
かぎ針(金属製やプラスチック製、グリップ付きのものも稀に見かける)、アクリル毛糸やコットン毛糸、毛糸とじ針、段数マーカー(編み目リング)など、最低限必要なものは一通り揃う可能性があります。
特にアクリル毛糸はカラーバリエーションも豊富で、練習用や小物を編むのには十分な品質のものもあります。
ただし、品質の安定性や種類の豊富さでは手芸専門店に劣るため、本格的に質の高い作品作りを目指す場合は、あくまで「お試し用」や「練習用」と割り切るのが良いかもしれません。
4.2.1 100円ショップのメリット・デメリット
項目 | 内容 |
---|---|
メリット | ・圧倒的に価格が安い(ほとんどの商品が税抜100円から数百円程度) ・手軽に必要な道具を最小限のコストで揃えられる ・少量から試せるので、気軽に様々な色や素材の毛糸にチャレンジできる ・全国に店舗が多く、比較的アクセスしやすい |
デメリット | ・かぎ針の滑りや毛糸の質感など、品質にばらつきがある場合がある ・品揃えが限られており、特定のかぎ針の号数や素材の毛糸、専門的な道具は見つかりにくい ・人気商品や季節商品は品切れになっている場合がある ・専門的なアドバイスは基本的に期待できない |
練習用として割り切って使う、あるいはエコたわしやコースターといった小さな実用品を作るために少量だけ毛糸が欲しいといった場合には、100円ショップの道具や材料も十分に活用できます。
まずはかぎ針編みがどのようなものか体験してみたいという初心者の方の第一歩としておすすめです。
4.3 オンライン通販:種類豊富で比較しやすい
豊富な種類の中からじっくり比較検討したい方、価格を重視する方、または近くに手芸店がない初心者の方には、オンライン通販が非常に便利です。
「Amazon(アマゾン)」や「楽天市場」、「Yahoo!ショッピング」などの大手ECサイトでは、国内外の様々なメーカーのかぎ針編み道具が膨大に販売されており、選択肢の幅広さが魅力です。
また、「毛糸ZAKKAストアーズ」や「ユザワヤ公式ネットショップ」、「フェリシモのクチュリエ」、「イトコバコ(日本ヴォーグ社)」といった手芸専門のオンラインショップも充実しており、実店舗では見かけないような個性的な輸入毛糸や、便利な編み物専用ツール、おしゃれなデザインのキットなどを見つけることができます。
商品のレビューや口コミを参考にしながら、自宅にいながら24時間いつでも手軽に購入できる点が大きなメリットです。初心者向けのかぎ針セットや、必要なものが一式揃ったキットも豊富にラインナップされています。
4.3.1 オンライン通販のメリット・デメリット
項目 | 内容 |
---|---|
メリット | ・国内外の製品を含め、圧倒的な品揃えの中から選べる 価格比較が容易で、セールやポイント還元などでお得に購入できるチャンスがある ・購入者のレビューや口コミを参考に、使用感や評判を確認できる ・自宅で手軽に注文でき、重い毛糸玉なども配送してもらえる ・限定品や珍しいブランドの道具・毛糸が見つかることもある |
デメリット | ・商品を実際に手に取って確認できないため、毛糸の質感や色味、かぎ針の持ち心地などがイメージと異なる場合がある ・ 送料がかかる場合がある(一定金額以上の購入で無料になるショップも多い) ・注文してから商品が届くまでに時間がかかる場合がある ・万が一、不良品だった場合やイメージと違った場合の返品・交換の手続きが実店舗より煩雑な場合がある |
オンライン通販を利用する際は、商品の詳細情報(素材、かぎ針の号数、毛糸の重さや糸長など)をよく確認し、複数のショップのレビューも参考にしながら慎重に選ぶことが大切です。
特に毛糸の色味は、お使いのパソコンやスマートフォンのモニター環境によって実物と異なって見えることがあるため、その点を理解した上で購入しましょう。
多くの選択肢の中から、自分にぴったりの道具や材料を見つける楽しさがあります。
5. かぎ針編み道具を揃えたら 次のステップへ
待ちに待ったかぎ針編み道具が手元に揃ったら、いよいよかぎ針編みを堪能する時間です。
ワクワクする気持ちを胸に、かぎ針編みの楽しさを存分に味わうための次のステップへと進みましょう。
ここでは、道具を揃えたあと次に取り組むべきこと、そしてさらにステップアップするためのヒントをご紹介します。
5.1 基本の編み方を練習してみよう

何よりもまず、かぎ針編みの基本となる編み方をマスターすることから始めましょう。
美しい作品作りは、しっかりとした基礎があってこそ。
焦らず、一つ一つの編み方を丁寧に練習することが大切です。
最初は編み目が不揃いでも、糸の引き加減が一定でなくても気にする必要はありません。
繰り返し練習するうちに、必ず上達します。
5.1.1 代表的な基本の編み方
かぎ針編みには多くの編み方が存在しますが、初心者が最初に覚えるべき、そして様々な作品に応用できる代表的な編み方は以下の通りです。
これらの編み方を組み合わせることで、作れるものの幅が大きく広がります。
編み方の名称 | 記号例 | 特徴と主な用途 | 初心者向け練習ポイント |
---|---|---|---|
くさり編み | ![]() | 全ての編み物の基本となる編み始めや、編み地と編み地をつなぐ部分、模様編みなどに使います。 | 糸の引き加減を一定に保ち、同じ大きさの輪を作ることを意識しましょう。 |
こま編み | ![]() | 細かくしっかりとした編み地になるのが特徴で、あみぐるみやバッグ、小物など幅広く使われます。高さが出にくい編み方です。 | くさり編みで作り目をした後、針を入れる位置を間違えないように注意しましょう。編み目が詰まりすぎないように、適度な力加減で編むのがコツです。 |
長編み | ![]() | 高さが出る編み方で、比較的早く編み進めることができます。マフラーやショール、ウェアなどによく用いられます。 | 針に糸をかける回数や、糸を引き出す高さを一定に保つのがポイントです。 |
これらの他にも、「中長編み」や「引き抜き編み」といった基本的な編み方があります。
まずは上記の3つをマスターすることを目指しましょう。
5.1.2 練習方法のポイント
基本の編み方を効率よく、そして楽しく習得するためのポイントをいくつかご紹介します。
- 動画や教本を積極的に活用する:写真やイラストだけでは分かりにくい手の動きも、動画なら一目瞭然です。初心者向けの分かりやすい教本もたくさん出版されています。
- 最初は太めの糸と対応する太めのかぎ針で練習する:編み目が見やすく、扱いやすいため、どこに針を入れれば良いのか、糸をどう引き抜くのかが理解しやすくなります。アクリル毛糸の並太~極太などがおすすめです。
- 編み目が揃わなくても気にしない:最初は誰でも編み目が不揃いになるものです。大切なのは、編み方の手順を正しく覚えること。数をこなすうちに自然と綺麗に編めるようになります。
- 何度も編んではほどいて練習する:間違えたら、ためらわずにほどいて編み直しましょう。「編む→ほどく」の繰り返しは、上達への一番の近道です。練習用の糸なら、気兼ねなく何度も使えます。
- 編み図に慣れる:簡単な編み図からで良いので、編み図記号と実際の編み方を照らし合わせながら編む練習をしましょう。編み図が読めるようになると、作れる作品の幅が格段に広がります。
5.2 簡単な作品からチャレンジ かぎ針編み初心者の第一歩
基本の編み方に少し慣れてきたら、いよいよ作品作りに挑戦です。
最初から複雑なものに挑戦すると挫折しやすいため、まずは簡単な作品から始めるのが、かぎ針編みを長く楽しむための重要なポイントです。
小さなものでも、自分で完成させた作品は格別の愛着が湧き、大きな達成感を得られるでしょう。
5.2.1 初心者向け おすすめ作品例
ここでは、比較的少ない種類の編み方で、短時間で完成させられる初心者向けの作品例をいくつかご紹介します。
これらの作品を通じて、編む楽しさや完成させる喜びを体験してください。
- コースター:四角や丸など、形も様々。くさり編みとこま編み、または長編みだけで作れるものが多く、実用的でプレゼントにも喜ばれます。
- アクリルたわし(エコたわし):アクリル毛糸で編むたわしは、洗剤なしでも汚れが落ちやすく環境にも優しいアイテムです。カラフルな色で編むのも楽しく、短時間で完成します。
- シュシュ:くさり編みとこま編み、長編みなどを組み合わせて、ゴムの周りに編み付けるだけで簡単に作れます。毛糸の種類や色を変えるだけで雰囲気が変わるのも魅力です。
- 簡単なマフラーやネックウォーマー:同じ編み方を繰り返すだけで完成する直線編みのマフラーは、無心で編み進められ、達成感も大きいです。まずは短いものから挑戦してみましょう。
- モチーフ編みの小物:小さな四角や六角形のモチーフを編んでつなぎ合わせる作品です。一枚一枚はすぐに編めるので、隙間時間に少しずつ進められます。コースターやポットマットなどに応用できます。
5.2.2 作品選びのポイント
「何から作ろうかな?」と迷ったら、以下のポイントを参考に作品を選んでみましょう。
- 使用する編み方の種類が少ないもの:まずは1~2種類の基本の編み方だけで作れるものを選びましょう。
- 完成までの時間が短いもの:早く達成感を味わうことで、次の作品へのモチベーションにつながります。
- 自分が「作ってみたい!」「使ってみたい!」と思えるもの:やはり、自分が心惹かれるものを作るのが一番長続きします。
- 初心者向けの編み図やキットが手に入りやすいもの:分かりやすい解説が付いていると、安心して取り組めます。手芸店やオンラインで探してみましょう。
道具を揃え、基本を学び、そして小さな作品を完成させる。この一連の経験が、あなたをかぎ針編みの奥深い世界へと導いてくれるはずです。
焦らず、自分のペースで、手作りの温かさを楽しんでくださいね。
6. まとめ
この記事では、かぎ針編み初心者の方向けに、最初に揃えるべき必須のかぎ針編み道具から、あると便利なアイテム、そして購入場所まで詳しくご紹介しました。
適切な道具を揃えることは、かぎ針編みをスムーズに始め、楽しく作品を完成させるための重要な第一歩です。
この記事を参考に、まずは基本的な道具から準備し、かぎ針編みの時間を思う存分楽しまれてくださいね。
素敵な作品作りを応援しています。
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